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卒業生からのメッセージ

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千葉 琢麻
(ちば たくま)
松下電器産業(株)
平成9年
大学院工学研究科
電気工学専攻
修士課程了

 もしあなたが、社会に出てから一流の仕事をしたいと思っているなら、受験勉強や大学の試験などと比べ物にならないほどの努力と苦労をすることになります。もちろん、そうせずのんびりと生活していくこともできますし、それを否定する気もありません。実際、努力と苦労に見合うだけのものが得られるかというとそれも疑問です。しかし、努力と苦労をしないと手に入れられないものがあるのも事実です。
 大学は、自分の気持ち次第で社会で努力をする準備を行うことができます。都立大の研究室では、他の大学に比べ、学会発表や国際会議への出席など、社会に出てから経験できないことをやる気の学生に積極的にやらせてくれます。学生時代、私にやる気があったかどうかは疑わしいですが、先生のご厚意による上記のような経験が、今の社会生活にずいぶん役に立っていると感じます。

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渡辺 聡一
(わたなべ そういち)
(独)情報通信研究機構
平成9年
大学院工学研究科
電気工学専攻
博士課程了

 大学院では、電気工学の先生方から厳しくも楽しく研究を進めていくことを教えていただいたおかげで、現在も研究の場に身を置いています。プロの研究者になってますます強く思うようになったことは、最先端の研究や異分野の研究に取り組むには、基礎的な理論を十分に把握していることが重要だということです。
 現在、ユビキタスネットワーク社会の実現やエネルギー問題など、みなさんの活躍が必要とされている場がたくさんあります。是非、意欲を持って大学での勉学に取り組んでください.

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桃崎 英司
(ももさき えいし)
エプソンインテリジェンス(株)代表取締役
平成8年
大学院工学研究科
電気工学専攻
博士課程了
(社会人)

 30年程前になりますが、セイコーエプソン㈱に入社し、しばらく研究開発業務に携わっておりました。
昔になりますが、40歳代の中年になってから再び大学にお世話になることになりました。 大村先生、関本先生、渡部先生、佐川先生に御指導頂いた事が昨日のように思い出されます。
 その後、米国の研究開発会社Epson Research & Development, Inc.に移り、今は上記に勤めております。 学ぶのは学生時代だけではありません。変化の激しい世の中、社会人になってからも学ぶ心意気を忘れないように、後輩の皆さんに望みます。

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小峰 清香
(こみね さやか)
東京電力(株)
平成16年
電気工学科卒業

 東京電力に入社して、最初に配属された部所が配電保守というグループでした。そこでは男性社員に混ざって電柱に昇る仕事をしていました。電気設備に携わる仕事でしたが、主な業務は電柱に昇って作業をするという体力勝負の仕事でした。
 入社二年目に異動の辞令を受け、設備サービスというグループで配電設備の設計の仕事に就いています。設計という仕事の中で電気の知識が必要となることもあり、大学で学んだことを思い出しながら業務を行っています。
 学生時代は勉強よりも友人に会うことや遊ぶことに夢中でとても楽しかったのですが、今になるともっと勉強をしておきたかったという思いがあります。
 勉強に打ち込める時間をたくさん持てるのは学生の頃だけなので、学生の皆さんには自分が興味を持てる分野をとことん勉強してほしいと思います。

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八木 聡
(やつぎ さとし)
(株)本田技術研究所
平成14年
大学院工学研究科
電気工学専攻
修士課程了

 私は本田技術研究所でF1電装系の仕事に携わっていました。世の中の技術革新と開発スピードは早く、日々勉強が必要です。(学ぶのは学生の時だけではありません)理工系の学部を受験されるみなさんは、近い将来エンジニアとして働く方が多いと思います。我々エンジニアは技術の無限の可能性を常に信じており、開発の限界はあきらめるところに存在すると考えています。
 安易に妥協していては限界の突破はありません。これは大学受験についても同様だと思います。何事もあきらめずに自分を信じて、受験を突破してください。また社会に出ると専門的なものはもちろん幅広い知識と教養が必要となってきます。受験に使う科目以外の勉強はしなくてもいいなんて自分で線引きをせずに、あらゆることにチャレンジしたほうがいいと思います。

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永岡 右明
(ながおか たかあき)
キヤノン株式会社
平成16年
大学院工学研究科
電気工学専攻
修士課程了

 私は2004年に入社し、現在カラーレーザプリンタ用のASIC (特定用途向け集積回路)の設計及び検証業務を主に担当しています。
 今の仕事は大学院で行ってきた研究とはあまり直接的な関係はないのですが、大学院で研究室の仲間達や先生方と日々議論を重ねながら研究に取り組んだ日々の経験において、知識だけでなく、物事の本質的な性質を明らかにすることの重要性を深く認識し、物事の持つ特徴や問題点を明確にし、それを解決する方法を考え、実行するというどの分野においても重要な観点を身につけることができたと思っています。
 大学院をただ知識を習得する場としてだけではなく、幅広い考え方を学ぶことができる場としても捉えて有意義な研究生活を送ってほしいと思います。

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渡辺 和敏
(わたなべ かずとし)
NECエレクトロニクス(株)
昭和61年
電気工学科卒業

 私は1986年に入社し、現在ASIC (特定用途向け集積回路)の設計及び検証業務を主に担当しています。大学でデバイスについての研究を行っていたので、その延長で今の会社を選びました。会社では、いろいろな技術者と議論や調整を行って、製品を作っています。今思えば、大学では、デバイス開発のイロハのイ(基本)を学んでいたことを痛感しています。
 限りある時間でしょうが、大学でみっちりと研究・開発の基礎を身につけることをお勧めします。

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石田 啓二
(いしだ けいじ)
(株)日立製作所
昭和63年
大学院工学研究科
電気工学専攻
修士課程了

 私は、入社以来、一貫して鉄道車両に搭載する電気装置の設計を担当してきました。仕事の中で必要なことは、列車を動かすための高電圧・低電圧の電気工学、それをコントロールするソフトウエア、地上のシステムと連携して列車群を制御する情報工学、乗客や乗務員の快適さを追求する人間工学等、沢山あって今でも壁にぶつかりながら進んでいます。
 壁を破るときに共通する一つの技があります。それは、一つ一つの物理現象をよく理解し決断することです。大学での各科目は、その一つの技を磨くための応用問題であったように思います。私が卒業して20年になりますが、きっとこれからも多くの達人が生まれることを期待します。